kunpu
-薫風-
贈り主はSさん。贈りたい相手は同じ職場で後輩のYさん。2人は病院でリハビリの仕事に従事していました。この度Yさんが退職し、長野に移住して新しく農業を始める為、節目のタイミングで花束をご依頼頂きました。単に職場の先輩後輩というだけでなく、時には姉妹のように、またある時は頼れる仕事仲間、そして大切な友人と、話を聴いていると様々な関係性の中で同じ時を過ごしてきた2人だと感じました。2人の間にある大切な時間を、遠く離れた長野でも寂しくなったらふと思い出して欲しい。きっと、思い出してもらえる事自体が贈り主様にとっても支えになると思います。寂しさに優しく寄り添う花束を手紙と一緒にギフトとして、贈ります。
-今回送りたい相手のYさんはどんな方で、どのようなご関係ですか?
職場の後輩で、今回退職する事になりました。
その子はプライベートでもお付き合いがあって、よく家でも一緒に遊んだし、
ボードに行ったりもしました。退職したら次のステージとして、
長野で農業をする事になっていて。とにかく行動力がありますよね。
その退職祝いとしての意味合いと、あとは今年6月に誕生日を迎えるのでその誕生日祝いの意味も込めて花束をお願いしました。
-何故花を贈ろうと思ったのですか?
退職祝いとなると、他の人は花を選ぶ事はあまりないだろうなというイメージもあったからです。形の残るものを贈る人が多いとは思うのですが、私は花が節目節目の大人の贈り物にふさわしいのかなとも感じたからですかね。以前、私が職場で異動になる際に先輩が花を贈ってくれたことがありました。男性スタッフばかりの職場でしたが、私だけ違う種類のお花を貰ったのです。その時からお花を受け取る事は特別だなと感じるようになったと思います。
-今回は退職と誕生日の2つの意味もあり、より特別な贈りものになるタイミングですね。
そうですね。特に今回の誕生日は30歳になる節目の誕生日でもあります。以前から人生の先輩として、30代って良いところだよって伝えていました。彼女にそう伝えることで、自分も楽しめなきゃと思うし、30代の先輩としてお手本になれたらという想いもありますね。
-お相手の方は元々年齢を重ねることに不安を抱くようなことがあったのですか?
いえ、そんな事はないです。どこに行ったら楽しいことがあるかな、できるかなと考える人ですかね。だからこれからは、どこに行ったら楽しいという感覚より、何もない場所でも時間を重ねること自体が楽しいことだと思ってもらえると嬉しいですね。そうすると、先に時間を重ねている私がプラスの役目にもなれるかなって。
-Yさんを表すような印象的なエピソードはありますか?
これというエピソードというより、日々の振る舞い方が印象に残っていますね。
私と彼女は資格も違うし、今は職場も別なのですが、人間関係で大変な事があっても、ものともしない芯の強さがある人です。普段は同僚とふざけ合ったりしている時もあるけど、一度こうと決めるとやり抜く強さも持っていたりする。そんなギャップも見せてきます(笑)
-その姿を見てどう思いますか?
そうですね‥。とにかくずっと元気です。お話の苦手な患者さんの話を上手に引き出したり、私がリハビリに誘っても乗り気にならない患者さんも、彼女が誘うとリハビリに取り組んでくれる。そんな彼女を見ていると私も元気になれるなって思います。
-そんなYさんに伝えたい事はありますか?
とにかく、上手くいく、いかないは関係なく頑張ってという気持ちです。
それと同時に、いつ戻ってきても大丈夫だよとも伝えたい。
でも、やっぱり会えなくなるのは寂しいですね。
いつでも会える距離ではなく、長野に引っ越すので滅多に会えない。
地元から離れて知り合いのいない環境に飛び込む寂しさは私自身も経験しているので
気持ちがよく分かるというか。
だから今回の花束も、引っ越ししてすぐ届くというより、長野で生活していてしばらくしてから届けてほしいと思います。寂しくなった時に、思い出して欲しいですね。
あと最後に一つだけ。色々お姉さん的な立場でお話ししましたが、本当は彼女の方がお姉さんです(笑)。いつも芯が通っていて、逞しくて、そんな彼女に憧れてもいました。
頑張ってほしいですね。
florist message
「薫風」
-初夏の若葉や青葉の香りを含んだ穏やかな風を指します。お話から受け取り主の颯爽とした姿勢を感じ、このテーマの花束にしました。異業種への挑戦で大変な事も数多くあるかと思います。そんな時、部屋に帰ってきたら花の薫りでまた前を向けるよう、セージ、ティーツリー、バジル等のハーブだけで薫風の花束を制作しました。